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クリニックのペットバードたち

鳥ポリオーマウイルスの論文

工藤です!
最近、飼い鳥に関する学術論文が増え、大変うれしい限りです

かく言う私も昨年、CBL(Companion Bird Laboratories)の真田靖幸博士と共著で日本獣医師会雑誌に論文投稿いたしました。

さすがに査読がしっかりしていて大変でしたが 共著者のおかげで何とか受理されることができ、とても嬉しくまた良い経験となりました。

何というか、論文が受理された時の達成感は、手術が無事終了した時の達成感と似ていますね! 高揚感・・とでも言うのでしょうか。

又機会があればぜひチャレンジして、鳥の臨床で得た知見を他の獣医師や関係者、飼い主の皆様へ広く伝えていきたいです



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日本獣医師会雑誌  Vol.64 301‐305(2011)

輸入インコ類にみられた鳥ポリオーマウイルス感染症による突然死

工 藤   慈1) 真 田 靖 幸2)
1)さっぽろ小鳥のクリニック
2)小鳥の病院BIRD HOUSE

2007 年および2008 年に輸入された2 羽のインコ類(コガネメキシコインコおよびワカケホンセイインコ)が,札幌近郊のペットショップで突然死した.解剖検査では,両症例ともに,皮下および心臓,肺,肝臓,脾臓,小腸に出血所見がみられた.組織学的に,肝臓には多発性の出血性壊死病巣が認められた.また,肝臓のクッパー細胞および脾臓の単核食細胞系細胞には,特徴的な好塩基性の核内封入体が認められた.さらに,PCR 法では,肝臓,脾臓および小腸からポリオーマウイルス遺伝子が検出された.以上の結果から,これらの症例は鳥ポリオーマウイルス感染症と診断された.本症の潜伏期間およびこれらの症例と同居していた他の飼育鳥の臨床状況から,ウイルス感染はペットショップへ搬入される前に成立していたものと考えられた.

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