クリニックのペットバードたち

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放射性物質による環境汚染と獣医師

工藤です!


本日は、日本獣医師会雑誌に掲載されていた
松坂尚典著 放射性物質による環境汚染と獣医師の役割 (日本獣医師会雑誌65 65~70(2012)) 
についてご紹介したいと思います

著者の松坂先生は、長年獣医師として核分裂物質の代謝や放射性物質による環境汚染問題について研究されてきた方です。先の東日本大震災において生じた、東京電力福島第一原子力発電所事故による放射性物質による環境汚染に関連して、総説を書かれました。

獣医師が放射性物質による畜産物の汚染問題に対応するときの一助になれば、と松坂先生は執筆理由を述べられています。そういえば私も学生時代、獣医放射線学を習いましたが、今は忘却の彼方、かも… ということで、改めて読み直してみました。

本文では「畜産業の発達を図り、あわせて公衆衛生の向上に寄与する」ことが獣医師法で定められていることから、放射性物質による乳および肉の汚染問題に関しても、それらが「安全であるか否か」判断すべきは獣医師の重要な任務の一つであると述べられています。

そして、過去の事例や主要な放射性核種の体内動態、世界獣医食品衛生協会の報告書紹介などが簡潔にまとめられ、紹介されていました。

特に事故直後の対応として、動物を汚染から守るためには舎内で飼育し、汚染レベルの低い飼料を与えること、また、計測器によって十分な監視を行うこと。さらに農家と消費者のために、放射性物質による汚染で畜産物を廃棄すべきかどうかの決定は速やかに行うことが重要である、などの記載はなるほどなと感心いたしました。

また中期的な対応として、放射性物質の動物体内取り込みによる汚染の測定と除染用の飼料の給餌、長期的には食用動物の継続した放射線測定により、問題となる地域を見分けていくこと、獣医師に対する教育訓練と汚染を回避するためのトレーニング、その他の研究者との学際的な研究プロジェクトの協力の必要性などが述べられていました。


改めて読んでみて大変勉強になることが多く、また放射性物質による汚染防止の第一線で活躍している方たちには、頭の下がる思いでした。正しい知識を持つことの重要性を改めて感じました




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